THE MUSIC

THE MUSIC (2002, Hut / Virgin)



 音楽の存在感そのものを徹底的に追求したバンドが大衆人気を獲得するのは難しいと思うですが、イギリスでは売れました。この手のバンドの先駆者として根強い人気があるLed Zeppelinを生み出した国だからでしょうか?デビュー当時メンバー全員が現役の高校生だったということで、アイドル的人気も手伝っての成功なのかもしれません。
 何しろグループ名もアルバム・タイトルもスバリ「音楽」です。アナログ盤もCDも見事に統一されたジャケット・デザインで、バンドの音楽性を的確に表しています。一言で言えば「サイケなレッド・ツェッペリン」です。圧倒的な音の洪水の中をハイトーンのボーカルが浮遊するさまは、70年代のYESやKing Crimsonにも通じる幻想的な雰囲気を醸し出しています。ただ、この路線では早晩行き詰まってしまうでしょう。しかし、グループ名を逆手にとって柔軟に変化して行ければ、将来大化けする可能性も秘めています。
 本作は、何枚かのシングルとEPをリリースして人気が全英に浸透してきたところでドロップされました。そういうわけで、収録曲の大半は既発のシングルやEPで御馴染みの曲です。これまでの活動を総括して、ひと区切り付けたようにも取れます。同時に、アメリカ進出も視野に入れた選曲になっているそうです。それにしても、この後丸一年シングルすらリリースしていないのは、どういうことなのでしょうか?(真田)


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