
|
とにかくこの人の声が好きで。あの出世作にして唯一のヒット曲「Lullaby」の時もあの酒枯れしたような声で呟くパートと伸びのある美しい高音のパートのギャップに参ってた。それと情景が鮮やかに浮かび上がるリリカルな詞も。で、今回もあの声を聴きたくて何の気なしに買ったこの新作、いやあ1曲目からやられましたね。この「Up All Night」やシェルビー・リンとの絡みを見せる「I Know」などいくつかの曲は前作になかった例えばスクラッチとかメロトロンとかを駆使した音の作り込みが行われていて、これがまた趣味良く処理されてるんで全体の音像の充実に貢献している。勿論「Lullaby」のパターンを踏襲する「Everywhere I Go」や、ストレートなルーツロック系の「Somethin' To Believe In」、ドン・ギブソンへのオマージュとも思える「Lonesome, I Know You Too Well」、更にはメンフィス・ソウル風の「Hold On」などアメリカン・シンガーソングライター本流を行くストライクゾーンど真ん中の曲たちの出来もよい。しかしダンカン・シークにしてもそうだけどこういう一軍半だけどいい曲と歌を聴かせるシンガーソングライター達がブレイクの後の売上が続かないのはあまりに彼らが器用すぎるためか。前作が気に入った人には文句なしにお勧め出来る佳作です。(阿多)
|