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GAME FACE
(2001, New No Limit) |
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あえてライバルの多い激戦の週にリリースし、見事にコケたマスターP。作品を重ねる毎に1位→2位→26位→72位(今回)と、激しく順位を落としていく様には、ドリフのギャグにも通じる“お約束”を感じる。痛快だ。しかも、作品の質は決して落ちていないのだ。
もともとマスターP及びNo Limit勢は、その作品の質の高さで売れていたわけではない。じゃあなぜ売れてたのか、というテーマについては別コーナーでたっぷり文量を使ってじっくり解説したいが、要はこの人は「売れた=いい/売れなかった=つまんない」という公式が全く通用しないのである。本作をマスターPの最高傑作だと大真面目に言う人がいても全然不思議ではない。考えようによってはそう言ってしまってもいい。そのぐらいのクオリティは備えている。
No LimitをPriority配給からUniversal配給に移しての第一弾。漂いまくる落ち目を払拭すべく、充分な気合いを込めて送りだされた本作。先行シングルは「Ooohhhwee」。タイトルは間抜けだがバウンシーでとてもキャッチーな曲で、本来ならば売れるべき曲だった。しかし、この世界では“運”は“実力”に勝る。どんなにいい曲でも、運に見放されれば売れないのだ。数年前までのNo Limitのウリだった音の猥雑さはもうここにはない。音はすっきりと整理され、豊かで厚みのあるトラックはなかなかいい作品が揃っている。案外本作から聴き始めると、すんなりマスターPの世界に入っていけるかもしれない。(しんかい)
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GHETTO POSTAGE
(2000, No Limit/Priority) |
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うわー、これはヤバいよ。どうしよう。No Limit軍団全員がセールス的に落ち目になってるとは言え、弟のC-マーダーの最新作はトップ10ヒット、シルクもトップ20ヒット。ところが全盛期のセールスでは彼らより何倍も売れてたP兄貴が、30位台という無残な結果に終わった。どうせ売れないなら100位にも入らないとか、極端なことをやってくれれば、それはそれでギャグになるのだが、30位台という何とも中途半端な落ちぶれ具合は、何とも哀れみを誘う。
ゲストは兄弟、レーベルメイトの身内ばかり。プロデュースはカルロス・スティーヴンス、XL、シュガ・ベアーといった最近のNo Limitの、いつもの人たち。音も、いつものNo Limit。No Limitそのものが飽きられている時期にこんなものを出して、売れるはずがない。
しかし、一応真面目に作られたことは感じられる。最近は息子をデビューさせたり電話会社も始めたり、副業が相当忙しいはずのPだが、決してそういう忙しいさなかにテキトーに作られたんだろうといういいかげんさは感じられない。1曲目はアメリカ国歌の替え歌。なんとも大胆である。昔のように大勢でぎゃーぎゃー叫びまくる場面もちらほら。歌モノも多く、割と変化があるので、あまりにも同じような曲が続く苦痛から途中で止めてしまうという昔のNo Limit作品のようなこともない。なんだ、よく出来てるじゃん。明らかに「今までが売れすぎ」だったから仕方ないんだけど、商業的に大失敗だったからと言って中身まで酷いだろうと思ってしまっては可哀相な、ちょっと充実した作品。ちょっと、ね。(しんかい)
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I GOT THE HOOK UP! - ORIGINAL MOTION PICTURE SOUNDTRACK
(1998, No Limit/Priority) |

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マスターP制作映画第2弾のサントラ。あ、ちょっと待って、逃げないで(泣)。これはね、いいんですよ、マジで。P軍団としてお馴染みのメンツに加えてボンサグ、キューブ、ジェイZなんていう豪華な参加メンバーが華やかさを加え、流れが単調になるのを防いでいる。そして何より曲がよく出来ている。アイス・キューブの「Ghetto Vet」なんて、銃撃を受けて車椅子生活になったギャングが悔しくて情けなくて、もがきまくる様子を描いた、非常に味わい深い作品。一方No Limitの核兵器ミスティカルと、ウータンの怪人オール・ダーティ・バスタードが共演し、RZAが変態トラックを提供するという悶絶の怪曲「Who Rock This」の気持ちよさは尋常ではない。これはマジで凄い。更にタイトル曲がこれまでのPのベスト曲であることには誰も異論はないだろう。Pの作品はいつもそうだが、多くの曲が2〜3分台と短いのも聴き易いポイント。
P関連作品で自信をもって他人に進められる作品はあまりないが(苦笑)、これは文句なし。ヒップホップ聴ける人は全員聴くように。(しんかい)
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MP DA LAST DON
(1998, No Limit/Priority) |

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Uhhh〜。よぅ、日本のノー・リミット・ソルジャー諸君。マスターPだ。俺のラスト・ソロ・アルバムは聴いてくれたか?契約がねえから日本盤は出てねえんだが、さすがに超ビッグネームの俺様のNo.1アルバムだ、洋楽ファンを名乗る君らみたいな連中はみんな聴いてるだろ。
え、聴いたけど全然良くなかった?みんなおんなじ曲に聴こえて2枚組全部聴き通せなかった?Uhhh〜。正直だね君たち。実を言うとな、俺もそう思うんだよ。俺な、もともとラッパーやってんのって、そんなに好きじゃねえんだ。ノー・リミット・ソルジャー達のアルバムをプロデュースして、若い連中をがんがんヒットさせて、ノー・リミットをどんどんデカくしてくほうが楽しいんだよ。その為には自分でも稼がなきゃいけねえからさ、今までアルバム出してたんだよ。でももうノー・リミットも有名になったし、自力でアルバム売れる若い連中も増えてきた。これでラッパーとしての俺は晴れて引退、ってわけよ。もちろんビジネスマンとしての俺はまだまだこれからだよ。そのうち日本にも進出してがっぽり稼がしてもらうからな。(マスターP)
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GHETTO D
(1997, No Limit/Priority) |

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97年のマスターPの作品をざっとおさらい。P所有のNo Limit軍団総出演のコンピ「West Coast Bad Boyz II」(8位)。彼自身もメンバーであるラップグループ、TRU(8位)。Pが主演・制作の映画「I'm Bout It」サントラ(4位)。ソロアルバム(本作、1位)。そしてPが全面参加・制作のミスティカル(3位)。さらに98年にはヤング・ブリード(10位)、シルク・ザ・ショッカー(3位)と続く。ぜんぶトップ10ヒット。これほどの男を無視して「全米チャートファン」とは言わせない。サウンド的にはかなり下世話で、聴きやすい。あちこちに有名曲のフレーズ(替え歌)が散りばめられ、ほんの1〜2年前までのチープでぺらぺらだったサウンドプロダクションはかなり立派になった。そしてこの「感情入りすぎ」ラップ。個性のありすぎるラッパー達が入れ代り立ち代り登場し、唸るわ、叫ぶわ、怒鳴るわ、わめくわ。ミスティカルのレビューも併せて読んで、イケそうなら聴いてみて下さい。新しい世界が開けるでしょう。(しんかい)
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