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ULTIMATE MANILOW
(2002, Arista) |

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2/23付けのアルバム・チャートを見て「?」と思った。世の中広しと言えど「アルティメイト・マニロウ」なんて変わった名前のやつがいるもんだ、と。でも違う。その横には「バリー・マニロウ」と書いてある。そうは言ってもバリーは3ヶ月前に「Here At The Mayflower」を発表したばかりだ。ちょっと待て、「アルティメイト」って要はベスト・アルバムの事じゃないか。いやいやそんなはずはない。いくら何だって初登場3位なんてありうるはずがない。でもこれは…。半信半疑と喜びとで動揺しまくりだった。冷静に見てみると正真正銘のベスト・アルバム。日英では多くのベスト・アルバムが発売されているが、意外な事にアメリカ国内では「Greatest Hits」がVol.1-3に分かれ、また4枚組のボックス物しかまともには出ておらず、今回の「アルティメイト」も1枚もののベスト・アルバムとしては'85年の「Twenty Classis Hits」以来となる。折りしも全米で1億3千万人もの人が視聴したスーパーボウルのイベントに出演した直後である事や、往年のスーパースター達がベスト・アルバムを発表する流れに相俟ってセールスも伸びた。最高位3位は「Even Now('78年)」と並び歴代2位の高記録。プラチナセールスは「Barry('80年)」以来実に22年ぶりの快挙。収録された20の曲群は'74年から'84年までの黄金期を飾る珠玉の名曲達。3曲の全米No.1ヒットを筆頭に、Top10ヒット8曲、Top40ヒット6曲。アップテンポは瑞々しく、バラードは心に染み入ってくるようで、その輝き達は決して失われる事がない。70年代のアメリカン・ポピュラー・ミュージックを語る上で彼を外す事はできないだろう。日英では、同タイトルながら英でのヒット曲を中心に「Manilow Sings Sinatra」までカバーされているが、お薦めは米盤。入門編として一聴する事をお薦めしたい。(小松)
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HERE AT THE MAYFLOWER
(2001, Concord) |

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グラミー賞にもノミネートされた前作「Manilow Sings Sinatra」から3年。長年パートナーとして歩みつづけたアリスタを離れ、選ばれたのはジャズ・レーベルであるコンコード。ローズマリー・クルーニー、スタン・ゲッツ、メルートーメや、近年はジェイムズ・イングラム、レジーナ・ベルらも籍を置く名門レーベル。振り返ると'84年の「Paradise Cafe 2:00AM」でジャズ指向を打ち出し、キャリア初の全曲オリジナルでコンセプトを統一した経歴があるが、果たして今作もそれ以来となる全曲オリジナル・アルバムとなり、アルバムの統一感が図られている。「Manilow Sings Sinatra」での成功を踏み台に、一層のジャズ志向を強めたのかと、恐る恐る聴いてみると…、予想は良い意味で裏切られた。街中の喧騒からむせび泣くようなサックスが響き、高級アパルトメント「メイフラワー」に暮らす人々のドラマをちりばめ、1つのミュージカルでも観ているかのよう。確かにバリー自身、ここ数年の間に自らミュージカルを制作、上演するなど精力的な活動も行っているが、こうした活動を踏まえ、この新天地での初アルバムを取りまとめている。そしてその中身は、というと、まずアルバム全体にライヴ感がある。繊細なバリーのアルバムとしては珍しく躍動感がみなぎっており、多少のピッチの乱れなど問題にしない力強さと優しさがこめられている。デビュー当時の初々しさと新鮮さと躍動感が、長年培ったソング・ライティングを引き立てている。ヒット曲を連発していた頃の黄金のメロディラインが復活。アルバムとしては、飛ぶ鳥を落とす勢いだった3枚目「Tryin' To Get The Feeling」から1つの頂点を極めた5枚目「Even Now」までを髣髴させる出来映え。セールスはともかく(それでもHot100にはエントリー)、バリーの新たな音作りの開幕を飾る、キャリア集大成とも言うべき歴代屈指のアルバムとなった。個人的には今年の年間No.1。(小松)
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MANILOW SINGS SINATRA
(1998, Arista) |

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このアルバムにSINATRAを期待して聴くのか、はたまたその影を探して聴くのか。いずれも大きな間違いだ。SINATRAの渋い深みのある声に対して、MANILOWのそれは繊細で薄く細い。聴く前からその違いはわかっている。このアルバムに失望した人は、それでもどこかにSINATRAを探した人だろう。SINATRAは、自分に厳しく常に全力投球で歌い、自らが曲を作らない分、歌う前に作曲家やアレンジャーの名前を挙げ、敬意を表していたという。今回BARRYは、その厳しさを自分に課した。ここで歌われた12曲の「SINATRAによって世に出された曲」は、BARRY MANILOWによって、まったく新しい形で、しかも非常に完成度も高く、生まれ変わった。純粋にカバー集だが、12曲のカバー集を挟むように、頭の曲と終わりにオリジナルナンバーを加えて自分らしさも出している。そう言った意味では、自作曲ばかりではないが、オリジナルアルバムと見ると、このアルバムの見方が変わってくる。好盤だと思う。ただ、ファンとしては、「本当の」オリジナルアルバムを切に期待したいところ。(魔仁郎)
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SUMMER OF '78
(1996, Arista) |

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「あの頃、ラジオから流れてくるすべての曲が、まるで僕らのためにあるような気がしたよね・・(タイトル曲より)」ラップやR&Bが席巻する最近のヒットチャートにはとんと疎くなってしまった、でもかつて夢中になったあの頃の音楽を愛する気持ちは全然変わらない。そんな『TOP40 OLD-TIMER』の音楽ファンに是非とも一聴をお薦めしたいアルバムがリリースされました。バリー・マニロウがそのキャリアの絶頂期にヒットチャートで最高位を競いあった数々の名曲たち『Reminiscing』『I Go Crazy』『When I Need You』『The Air That I Breathe』『Bluer Than Blue』『We've Got Tonite』『I'd Love To See You Tonight』『Sometimes When We Touch』『Never My Love』『Just Remember I Love You』をカヴァー(イントロは『Love's Theme』)。選曲は完璧。あとはいつもながらの彼の歌声、サウンドをまだ好きでいられるのか、好きでないにしても我慢できるのかが問題。(八亀)
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