LINKIN PARK

METEORA (2003, Warner Bros.)



 日本ですら賛否両論起こるほど売れてしまった前作から、シングルが途切れた絶妙なタイミングで発売された本作。1stシングルの「Somewhere I Belong」が「In The End」の新鮮さがないバージョンとでも呼ぶべきしょぼさだったため、早くも落ち目なのではないかと囁かれている。でも、あの一曲で評価してはいけない。今までにない音作り(過去EMFというバンドはこれっぽいことをやっていたが)で一枚作りきってしまったために単調という批判を受けやすいが、楽曲のバラエティの幅を広げさせた良いアルバムだと思うよ。とにかく1曲の完成度の高さが桁違いである。特に2ndシングルの「Faint」が素晴らしい。この一曲のためにアルバム買う価値あり。Heavy Rockと言ってもこのアルバムでヘヴィなのはVo.のチェスターだけで、チェスターが叫びながら歌う箇所以外はシンセ中心のゆるい作りになっている。もちろんゆるいパートも、「この後激しくなるぞ」オーラは感じられるのだが、実はそれは彼らの1stを聴いた人しかわからないんじゃないか?前作を1,000万枚売った事でこれでいいのだという自信は感じられ、バンドイメージをより強烈にアッピールしており、ますますもって好き嫌いの分かれるバンドになったか。(mz)
[REANIMATION] (2002, Warner Bros.)



 新人ロックバンドとしては破格の成功を収めた前作『Hibrid Theory』に続くアルバムは、意表をついてリミックス盤。何となく場つなぎのような気がしないでもないけど、ロック勢としてはリンプやNINなどしか挑んでいないリミックス。しかし彼らが選んだリミキサーは、それほど知名度のない人たちばかり。なんでもティンバランドのオファーを蹴ったらしい。大物の力を借りず、自分達に親しい人たちと等身大の仕事をしたかったというのが理由らしい。で、聴く限り彼らの望みはかなってると言える。でも、悪いけどぱっとしない。まあ原曲が良いだけにそこそこ聴けるけど、これじゃ街のDJが勝手にミックスしたテープみたいだ。リンキン・パークの名義で出す必要性が感じられない。「大物の力を借りなくても」じゃなくて「大物と力勝負をして勝つ」というのが今の君達のポジションでしょ。前作のレビューにも書いたけど、どこか優等生的な部分が抜けきらない。そこが魅力でもあるのだけれど、もうちょっとあざとさを身につけて「俺達こそが大物」っていう風格を持ってほしいなあ。(松本)
[HYBRID THEORY] (2000, Warner Bros.)



 特に下積みがあったわけでもないのにデビュー作がいきなりTOP20入り、今年に入って日本でも積極的にプロモーションされ、アルバムは日本盤だけで10万枚突破、早くも来日を果たしたヘヴィ・ロック・バンド。バンドといってもいわゆるプレイヤーはギターとドラムだけで、DJ二人にMCも入ってたりと変則的な編成。とはいえそれほどヒップ・ホップ色が強くないのが特徴で、むしろヴァースからコーラスまで一貫してメロディを通し、MCは合いの手を入れるという程度にとどまっている。この手のバンドとしては"引き"のタイミングがうまいのも特徴で、やかましい曲なのに突然静かになったりして曲にアクセントをつけている。メンバーのフェイバリットはNINやデフトーンズだそうだが、確かに並みのヘヴィネス勢に比べると楽曲といいプロダクションといい、ワンランク上を狙っているのがわかる。実際去年デビューしたこの手のバンドの中では一番の完成度だ。ただ、メロディのキャッチーさが時として凄みのなさにつながってしまい、ちょっときれいにまとまり過ぎている感じも受ける。ちなみに彼ら、今年のオズフェストに参加することが決定したが、その経験が彼らに風格をもたらし、次のアルバムに生かされることを期待したい。(松本)


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