LIL' MO

MEET THE GIRL NEXT DOOR (2003, Elektra)



 リル・モことシンシア・ラヴィング嬢、ファボラスなんていう小物ラッパーとセットでメジャーになった経緯もあって、とかくB級に見られがちなのだが、なかなかどうしてファボラスなんかとは格が違うと言うか、とても才能溢れたパフォーマーなのだ。ファボラスと絡んだ曲は勿論のこと、ブラックストリートの「Girlfriend/Boyfriend」とかジャ・ルールの「I Cry」とかあちこちでソングライティングの才能を見せてきている彼女、このソロ2作目でもミッシーが書いてプロデュースした「Doing Me Wrong」以外は全曲彼女がペンを取っていると言う徹底ぶり。彼女の書く曲はどれも正統派のR&Bのグルーヴにヒップホップの味付けが微妙に織り込まれたあたりに魅力があって、その辺がファボラス辺りとコラボして曲が光る由縁なのだが、今回はその自分の強みを補強すべく、アルバム前半でバッド・ボーイ卒業生のチャック・トンプソン、シングルの「4 Ever」を手掛けたもう大御所のブライアン・マイケル・コックス、ウォリン・キャンベルといった一流のサウンドメーカーを迎えて、自分の楽曲プレゼンテーションに磨きをかけているのが彼女のプロ意識を感じさせる。全体曲の内容やサウンドの作りががちょっとメアリーJをなぞっているようなところが気になるといえばなるのだが、かっちりと楽曲、サウンド、そして彼女のパフォーマンスともまとまったよくできたヒップホップ/R&Bアルバムだと思う。むしろ彼女にとっての課題はここまでのクォリティの作品を作れる才能を持って次どういう一手を打つかだろう。しばらくこの人からは目が離せそうにない。(阿多)


copyright(c) by meantime 2003 all rights reserved.
無断転載を禁じます。