LIFEHOUSE

STANLEY CLIMBFALL (2002, DreamWorks)



 いいアルバムだと思う。マンモス・ヒットとなったデビュー・アルバムから3年。それなりのプレッシャーもあっただろうに、それを見事に吹き飛ばした改作だ。ファースト・シングルにもなったオープニングの「Spin」からぶっ飛ばされる。ハード・リズムの中にきっちりとしたメロディが息づいており、大ヒットした前作の「Hanging By A Moment」にも通じるインパクトのある、そして聴く者の耳を離さないナンバーだ。プロデュースは前作と同じロン・アニエロだが、楽曲のシャープさ、演奏スキルの上達振りには目を見張る。よりグループとしての成長感が高い。1年以上に及ぶツアーの成果がジェイソンのヴォーカルに磨きをかけ、バンド全体の演奏力アップをもたらし、よりライヴ感の高い作りになっている。多少は他のミュージシャンのサポートは受けるものの、基本はメンバー3人でこなしている。お勧めはやはり「Spin」と切迫感が押し寄せる「An Ever Gonna Find Out」。9/11の後に描かれた「Sky Is Falling」は珍しくミディアム・テンポの曲。そして何よりもタイトル・チューン「Stanly Climfall」は、スケールの大きさで群を抜く。そして、ここで歌われる(タイトルの意味にもなっている)『人生山あり谷あり、成功しても決して未来永劫に続くわけではなく、それでも常に前に向かって進み続け、生きていくしかない』という想い。その想いがある限り、彼らは決して自分を見失うことなく生き続けていける。そう実感させられた。(小松)
NO NAME FACE (2001, DreamWorks/Interscope)



 瑞々しいメロディと失速したアメリカ経済を象徴するような歌詞の「Hanging By A Moment」が大ヒット。アルバムも順調に売れているライフハウス。2〜3年前なら、この手の音楽は苦戦していただろうけど、クリードやマッチボックスの頑張りで市場が持ち直し、彼らのような新人も売れる下地が出来ていたんだろう。で、「Hanging...」はどちらかというとメインストリーム寄りの素直な曲だったけど、アルバムの雰囲気はもうちょっと内省的。例えて言うとシングルはグー・グー・ドールズだけどアルバムはライヴやベター・ザン・エズラのような。いずれにしてもメロディや歌詞の完成度がかなり高く、さらにブレンダン・オブライエンのプロデュースが楽曲の魅力を上手にパッケージングしている。3ピースバンドは往々にして曲調が一本調子になりがちだけど、随所に(あくまでも控えめに)使われるピアノやオルガン、ストリングスがアクセントになり、アルバムに多様性を与えている。バックチェリーにしてもパパ・ローチにしても、ドリームワークスからデビューするバンドはやたら新人離れした完成度を持っているけど、これがレーベルの色なのか。恐るべし。(松本)


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