DIANA KRALL

THE LOOK OF LOVE (2001, Verve)
ここでこのアルバムが買えます  CDを買うのは別にティーンだけじゃなくて、いわゆるアダルト層だってちゃんと買っている。ただ、彼らが買うものは過去のカタログが多くてチャートに反映されにくいだけだ。逆に言うと、アダルト層は「眠れる市場」でもある。長い歴史を誇り、膨大な数の名盤が存在するジャズの世界。もはや新人なんて求めてないだろうという閉ざされた市場に切り込んでいったのがダイアナだ。しかし閉ざされた市場だからこそ新人は歓迎された。デビュー当初見られたアイドル的な扱いも、今やシーンを背負う存在として評価されている。さて本作は今までと趣を変え、バラードとボサ・ノヴァを主体にした、ジャズよりヴォーカル・アルバムという作風。幅広いリスナーにアピールしたためか、初登場でTOP10入り、地元カナダでは見事1位となった。デビュー当時はつたない感じだったヴォーカルも格段の成長を遂げていて、おなじみの「Besame Mucho」をドスの効いた低音で歌い上げるなど、彼女ならではの個性も十分に発揮している。ただしその分定評のある彼女のピアノの出番は減ってしまったのが残念。ジャズ界の人気者という視点で彼女を聴いてみたければ、むしろ前作の方がおすすめ。(松本)


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