MARK KNOPFLER

SAILING TO PHILADELPHIA (2000, Mercury)


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ダイアー・ストレイツが「Money For Nothing」を世界的に大ヒットさせてから早11年。マーク・ノップラーの前作のレビューで、私はそう書いた。それから更に4年。ようやくセカンド・ソロ・アルバムが届けられた(サントラを含めればもうちょっと働き者だけど)。
相変わらずだ。ちょっと意外なぐらい変わらない。このぐらいのキャリアのベテランというのはもっとシュミの世界につっ走ったり、妙にコンサバな、角のとれたところを見せたりしがちだ。マーク・ノップラーは若い頃から老けてたのが幸いしたか、今も全盛期とほとんど声も、才能も、ルックスも変わらない(ちょっと嘘)。
例えば全米15週No.1アルバムの「Brothers In Arms」。シングルヒットした冒頭3曲を除けば鬼地味なアルバムで、あんなに売れまくったことは後の世代には理解できないだろう。その、「冒頭3曲以外」がここにある。ヨーロッパ方面では軒並みヒットしたシングル「What It Is」は流石に多少キャッチーな曲だが、全体にはとても淡白な作りだ。淡い水彩画というか、和食と言うか。素朴で、繊細。日本やヨーロッパには古くからあるが、アメリカには存在しない文化だ。だから、これはヨーロッパではかなり売れたが、アメリカでは箸にも棒にもかかってない。そういう意味では、日本でもっとウケて良かったはずだ。単純に、みんな聴けば気に入るんだけど、聴く機会がなかった、というだけのハズなので、今からでも聴いてみよう。少なくともダイアー・ストレイツのファンは必須。(しんかい)
GOLDEN HEART (1996, WARNER BROS.)


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いやー「Money For Nothing」のヒットからもう11年か。英本国ではデビュー以来爆発的に売れ続け、ついに「Brothers In Arms」でアメリカも制したDire Straitsだが、何故かその後が続かなかった。これは、Dire Straitsそのものと言っていいMark Knopflerの初のソロアルバム。アイリッシュトラッドの影響の強い(あるいはずばりそのものである)スロー〜ミディアムナンバーと、Dire Straitsのラストアルバムに顕著だったブルースロックがほぼ交互に登場する。とくに前者の出来が素晴らしく良い。「Money For Nothing」がDire Straitsの代表曲だなんてとんでもない、彼らはそういうバンドじゃない、という「わかってる」人は間違いなくふにゃふにゃに和める作品だ。今こういう音楽ってないもの。しっとり落ち着いた大人のロック。え、枯れたオヤジの懐古ロック?いやいや、枯れてるように見えるのはまだ耳が肥えてないから。聴く人が聴けば、この艶が分かるはず。(しんかい)



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