CAROLE KING

LOVE MAKES THE WORLD (2001, Rockingale/Koch)
ここでこのアルバムが買えます  1993年の『Color Of Your Dreams』以降は、各種ベスト盤や旧譜の再発ばかりが目立ったCarole King。2001年に入って自主制作レーベルRockingaleを立ち上げ、www.caroleking.comという公式サイト(本作が丸ごと試聴できます!)を開設し、八年半振りのオリジナル・アルバムとして本作品をリリースしました。メジャー・レーベルの配給網に頼らず、インターネット等の通信販売を主な販路としていたようで、日本盤は米盤に遅れること八ヶ月の2002年6月にやっと発売になりました。
 アルバムのクレジットを見ただけで、AORフリークならずとも、興味を引かれるアルバムではないでしょうか。エグゼクティブ・プロデューサーがCarole Bayer Sagerで、大半のトラックのプロデュースをHumberto Gaticaが務め、BabyfaceやDavid Fosterとの共作曲ではそれぞれがプロデュースも担当しています。さらに、休業明けの第一声だったらしいCeline Dionをはじめ、K.D.Lang、Steven Tyler、Wynton Marsalis等々、ゲスト陣はSantanaに引けを取らない(?)多彩ぶりです。
 楽曲的にはCeline Dionの『Let's Talk About Love』に提供した「The Reason」や、Wilsonsの97年のアルバム(レビューあり⇒「W」の項参照されたし)に提供した「Monday Without You」といった、比較的最近の作品をセルフ・カバーしているのも聞き逃せません。一方、長年Carole Kingを聞いてきた人には、2番目の旦那さまだったCharles LarkeyのベースとCarole Kingのピアノをメインにした「Oh No, Not My Baby」が、しみじみと響いてくることでしょう。
 しかし、一度このアルバムに耳を傾けたなら、先に挙げた数々のセールス・ポイントなど、どうでも良くなってしまうくらい、音楽そのものが優しさに満ち溢れていて素晴らしいです。時流に媚を売らず、穏やかな作風の曲が多いため、血気盛んな洋楽ファンにはピンと来ないかもしれませんが、その背後には音楽業界に身を置いて四十年の揺るぎない自信が窺えます。(真田)


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