KILA

TOG E GO BOG E (1998, Kila)



 キーラは、アイリッシュ/ケルティッシュ・トラッド・フォークのバンドと分類できるだろうが、例えば、前号でレビューしたアルタン、あるいはコアーズやクラナドといったそれらのグループとは、明らかに異なった点がある。キーラは、ほとんど唯一と言っていいほど、アイリッシュ・トラッドとその他の音楽の融合を図ろうとしているバンドなのである。トラッド・フォークにニュー・エイジ始めさまざまな要素を加えて、全く独自の音楽を紡いでいるひとりにエンヤがいるが、彼女の音楽は、さまざまな要素が入り込みすぎてしまった結果、すでにアイリッシュ・トラッドとは言えなくなってしまった。その点このキーラは、アイリッシュを下敷きに、アフリカンやらカリビアンやら、ほとんど暴力的に他の音楽の要素が乱入してくるので、ツギハギながらもまだアイリッシュの要素はかろうじて残っている。しかい、その突拍子のなさはレッチリやブラジルの若手以上に強引で、いきなりリード・ギターがバリバリ鳴りまくると、いったいオレは何を聞いてるんだっけ?とワケわからなくなってしまうこともしばしば。去年の来日ではメロコア並の暴れん坊将軍だったらしい。ケルト新世代か。(鎌田)


copyright(c) by meantime 1998-2003 all rights reserved.
無断転載を禁じます。