NORAH JONES

COME AWAY WITH ME (2002, Blue Note/Capitol)
ここでこのアルバムが買えます  ブルー・ノート作品としては異例のHOT100入りを果たした22歳のジャズシンガー/ピアニストのノラ・ジョーンズ。彼女の父親はあのラヴィ・シャンカールなのだとか(計算してみると彼が60歳の時の娘。素晴らしい!)。しかしアルバムジャケットのエキゾチックな横顔を別とすれば、父親からの影響は特に盤上から窺えることはない。
 アルバム全体を支配している雰囲気は、ジャズというよりむしろアコースティックなシンガーソングライター作品といった感じ。実際のところは彼女のペンによる作品は2曲のみで、残るオリジナル曲はギターのジェシ・ハリスとベースのリー・アレクサンダーの二人によるもの。なので“ノラ・ジョーンズ・バンドの作品集”という解釈をすべきなのだろう。雰囲気は統一されているもののソングライターによって作風はそれぞれに異なり、中にはコード進行が何故か小坂明子の「あなた」を思わせる「One Flight Down」なんて曲もあって面白い。
 ちょっと気になるのはカバー曲の方で、カントリー(ハンク・ウィリアムス)、フォーク(J.D.ラウダーミルク)、クラシック・ポップ(ホーギー・カーマイケル)とバランスよく配置されているところに“売り手”の意図が見えるような気がする。これまでも“ジャズっぽいフォーク”とか“ジャズっぽいR&B”が市場で成功したことがある(むしろ好意的に受け入れられる)が、この作品はそのジャズ側からのアプローチな訳で、そういう聴き方をすればちょっとオーガニック・ソウル(?)的雰囲気も感じられるし、大ベテラン、アリフ・マーディンのプロデューサー起用も“商品”としてこのアルバムをどう扱うかという検討の末のものなのだろう。
 実際の彼女は、ライブではピアノをガンガン弾きまくるタイプのミュージシャンの様なので、この“よそいき”なアルバム一枚でその才能をはかることは出来ないようだ。その魅力的なハスキー・ボイスが今後どの様に活かされていくのかを、次作以降暫く注視することとしたい。(八亀)

 ジャズの名門レーベル“BLUE NOTE”からデビューした素敵な女性、ノラ・ジョーンズ。彼女のファースト・アルバムです。
 ブルー・ノート・レーベルだからといって構えて聞くことはなく、BGM的に聞くだけでも楽しめる品の良い佳曲が並んでいて午後のひとときにでも似合いそうなリラックスした演奏と、ちょっとハスキーで愛らしい彼女の歌声はとても心地いい。キャロル・キングのような往年のシンガー・ソング・ライター達のアルバムのような印象を受け、ジャズのみならずフォークやカントリー、ソウルなど様々な音楽からの影響も少なからず感じられる。「Don't Know Why」、「Feelin' The Same Way」、「I've Got To See You Again」など、どこか懐かしさも感じるメロディー・ラインの数々に親しみがもて落ち着いた雰囲気がとても気に入りました。先日も、知人の女性が「ガーデン・パーティー形式の披露宴をするので何かオススメの音楽はないですか?」という問いにこのアルバムを勧め聞かせたところ、「とても素敵。ぜひ自分達の披露宴パーティーでも使いたい。」と、幸せのお裾分けをいただいたようで私もうれしくなりました。(ひが)


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