JAHEIM

GHETTO LOVE (2001, Divine Mill/Warner Bros.)


ここでこのアルバムが買えます
 器用な人だ。それでいて結構骨太。このアルバムでの歌心や節回しを聴く限りR&Bシンガーとしての資質も充分で、大器であることは間違いない。往年のテディ・ペンダーグラスに比肩されるというセクシーな歌声(本家の吠えるような歌にはややスケールで劣るが)もリードオフ・シングルの「Could It Be」で堪能できる。かと思うと、80年代的な軽妙洒脱なファンクR&B「Just In Case」も軽々と歌いこなす。ジャジーでクールな味わいの「Happiness」やキース・スウェットのライト版みたいな「Ghetto Love」など、実にいろんな表情とスタイルのR&Bを一定以上の水準で無理なく聴かせるあたり、以前に私がアルバムレビューで「大器」と呼んだカール・トーマスの上を行くものがある。アルバムのイントロで(何をしたのか)出獄する時に牢仲間や守衛から「よう、ジャ(彼の通称らしい)、お前には才能があるんだからこんなところに戻らず、頑張れよ」と声をかけられる、というスキットを堂々と嫌みなく入れるだけのことはあるというもの。リル・モやミスジョーンズ、テリー・デクスターなどの実力派女性シンガーとの競演もバシッと決めている彼自身のパフォーマンスもさることながら、その歌を引き立てるプロデュースでいい仕事をしているケイジーと曲提供・競演などで80年代ソウルライクのフレイバーを注入して貢献するネクストのRLの働きも光る好アルバム。そうそう、ラストには「Could It Be」のクレイグ・マック「Flava In Ya Ear」を下敷きにしたリミックスなんていうヒップホップ方面にも目配りしたニクイトラックも入っている。(阿多)



copyright(c) by meantime 2001 all rights reserved.
無断転載を禁じます。