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QUIZAS
(2003, Universal Latino) |

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2001年9月11日に起きたニューヨークの世界貿易センタービル爆破テロ事件の影響でシングル「Hero」およびアルバム『Escape』が世界中で大ヒットとなったエンリケ・イグレシアス。これまでと違って「フリオ・イグレシアスの息子」という後押しがなくても十分アピールできるようになった彼が今回リリースしたアルバムは、母国語であるスペイン語盤のアルバム『Quizas』(スペイン語で「たぶん」の意味)。彼の英語盤のアルバムから聴きだした人は「Bailamos」や「Be With You」などのようにノリのいいラテン・ミュージックが満載だと勘違いするかもしれない。ところがこのアルバムを通して聴いてみると、アップテンポの曲は11曲中数曲に留まっており、大部分がバラードおよびミディアムテンポの曲で占められている。彼の父親フリオ・イグレシアスとの複雑な関係について歌ったタイトルトラック「Quizas」、ファーストシングルの「Mentirosa」、さらに「Sueltame Las Riendas」を耳にすると、どちらかというとささやくように歌うエンリケの声が心に心地よく響いてくる。改めて音楽は言葉を超えることを実感できるアルバムである。「最近心にやすらぎがなくて...」と感じているあなたにお勧めしたいアルバムだ。(かん)
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ESCAPE
(2001, Interscope) |

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時として、曲は本来の創作者の意図と異なる受け止められ方をする。本人の歌い方と同じようにか細い、気弱な男が『愛する人のために今死ねるか。君のヒーローになれるよ』と唄った純粋なラヴソング。運命の2001年9月11日に引き起こされた同時多発テロ事件の犠牲者・救済者の遺族に向けて全世界に放映された「英雄に捧げる」トリビュート番組。この中でエンリケは、この曲「Hero」を歌い、同時にこの曲は1組の男女のラヴソングから、もっと大きな愛を歌う曲として人々の耳に流れてきた。その曲を頂いた、英語アルバムとしては2年ぶり2作目となるこのアルバムは、話題性に負けず、従来のエンリケらしさを十分に発揮した出来となっている。全曲のソング・ライティングを行っているのは今までと同じだが、共作陣も、これまでのポール・バリー&マーク・タイラー、コンビに加えリキマやジョン・セカダらを手がけたスティーヴ・モラレスを迎え、グレードアップしている。その良い例がタイトル曲「Escape」「I Will Survive」だろう。か細いながらも迫り来るようなメロディラインと、物憂げさを秘めた曲だ。ポール&マークとのコラボレートも軌道に乗っている。前述の「Hero」に加え、バックスにも通じる「Love To See You Cry」「She Be The One」など聴かせどころも満載。肩に力を入れず自分の世界を創り上げているところなど、久々のスペイン語アルバムも聴いてみたいものだ。(小松)
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COSAS DEL AMOR
(1998, Fonovisa) |

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いわずと知れたスペインポップス界の帝王(笑)フリオ・イグレシアスの息子。間にイタリア語盤を挟んでいるのでスペイン語盤としては3枚目にあたる。父親譲りの端整な顔立ち(父親のようにこれで額が広がらなければいいけど(笑))、父親の語り掛けるような歌い口等は対照的なある面で若さで推している面も見られる。ただ、若さに任せてアップテンポで迫るのではなく、しっかりと腰を据えてミドルテンポ・バラードもこなしている(比重はアップテンポが少ない)。共作もあるものの10曲中6曲を自作しているあたり、ただの2世アーティストとは違った非凡さが伺える。ラテンチャート1位の「ESPERANZA」を筆頭に粒よりの作品が多く見られる。正直言って埋め草のような曲は見当たらない。全曲の出来が良く、また配置についてもバランスがいい。「SIRENA」は父親譲りの語りかけるような出だしから、自分の歌い方に変わり力強さを増してくるような聴かせるバラード。オープニングの「NUNCA TE OLVIDARE`」、タイトル曲「COSAS DEL AMOR」などは聴きもの。(小松)
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