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ハービー・ハンコックといえば「Rockit」。あまり人には言えないけど、そんなイメージを持っている人もいるかもしれない。テクノロジーを駆使したダンス・ミュージックは、彼のもう一つのライフワークに違いないのだから、別に恥ずかしい認識じゃないんだけど。そんな彼も、最近はトラディショナル・ジャズの作風が多くなり、ダンスものの割合は減った。もう年(61歳!)なんだから、と思っていたら、このアルバムが届いた。かつての名作『Future Shock』を思わせるタイトルにも気合い十分。ビル・ラズウェルと手を組んで、21世紀に彼が提示したサウンドは、デビュー当時のゴールディやロニ・サイズに近い。つまりドラムンベース。思えばドラムンベースの人たちは、みなジャズの方法論を取り入れて進化していった。このアルバムは、そんなジャズ界からダンス・ミュージックへの逆アプローチともとれるかも。とはいえプレイヤーの演奏力にまかせたこのアルバムは、チャカ・カーンやウェイン・ショーター(サックス)といったゲストの存在もあり、新しいサウンドというよりむしろ「熟練した職人による伝統芸能」を感じさせるほどの味わいを持つ傑作となった。(松本)
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