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驚くほど曲が良い。シンガーソングライター物〜コンテンポラリーなアダルト・ロックの世界では、ここ数年でも指折りの名作だと思う。この人もまたカントリーに分類されるが故に、それ以外の世界からは無視されてしまうし、いわゆるカントリーっぽい音ではないので、カントリーの世界からも無視されるという、まさにジャンル分けの障壁に苦しむ人だ。 本作で何度も登場するのは「ヴェトナム」。本作はナンシーにとって5年ぶりの作品となるが、その間彼女は元ヴェトナム従軍兵の支援プログラムと、ヴェトナム、カンボジアの地雷撤去プロジェクトで活動していた。タイトルは同名の小説から引用しているように、全体はフィクションなのだが、彼女自身が経験してきた「戦争の後」が、随所に色濃く現れている。と言っても、全然重くないし、暗くない。重い題材でも、それを重いまんまに伝えるのではなく、ナンシー自身が咀嚼し、自分の中に一旦取り込み、それを表現しているから、柔らかく、温もりがある。
ナタリー・マーチャント(10,000マニアックス含む)やジュエルの2ndあたりが好きな人ならきっと気に入ると思うが、本当はもっと万人にお薦めしたい。公式サイト http://www.nancigriffith.com/ では、本作についてかなり詳細な解説が読めるので、本作とあわせて是非。(しんかい)
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