DAVID GRAY

WHITE LADDER (2000, RCA)


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何となく捕えどころのない人だ。ヒットシングルの「Babylon」のイメージそのものではあるので、あの曲が好きでアルバムも聴いてみる、というのなら、まずハズさないだろう。しかし彼の音を全然知らない人に、この音のイメージを言葉で伝えるのは案外難しい。アコギがメインで、枯れたちょっと癖のある声で、曲は盛り上がりのない淡白なのが多い。ここまでなら、いわゆるフォークだ。似ている人はたくさんいる。こいつの特徴は、これに「打ち込み」が加わること。
クラブ・サウンドとフォークの融合、なんていうほど大袈裟なものでは全然なく、一人で宅録で全部作ったのでアコギ+打ち込み+歌というシンプルな構成になった、という感じのシンプルさだ。しかもこの打ち込みは、聴き手躍らせるための、強引なものではない。私はロバート・マイルズの「Children」を思い出したが、この上品で叙情的な響きはとてもヨーロッパ的で、クラブ系よりはむしろ80年代英ニューウェーブの系譜に位置づけるべきものかもしれない。地味なんだけどちょっと目新しく、名盤とは言えないけど聴いてて心地いい、そんなアルバムだ。
93年デビューの彼、本作は4枚目。もともと98年にインディから出ていたが、アイルランドでじわじわと火がつき、メジャーから出し直されたところでイギリス、ヨーロッパ、アメリカと広まった。ちなみにデイヴ・マシューズが彼をいたく気に入ってるらしく、アルバム「Everyday」にはデブマ推薦コメント付きでこのアルバムの宣伝カードが入っている。(しんかい)



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