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いやぁこれは渋いわ。ブルーズですよ。ヒップホップじゃなくて。ベイビーフェイスがエグゼクティブ・プロデューサーとなっているが、単に彼がレーベルのオーナーだから名前貸してるだけで、実際に仕切っているのは前作に引き続きオーガナイズド・ノイズ。
ニューヨークのヒップホップとも、LAのギャングスタ・ラップとも違う、まったく別種のもの。深南部の土の匂い、ソウル・フードの匂い、安酒場が軒を連ねる裏通りの匂い。汗の匂い、豊かで容赦ない自然の匂い、リンチされ、レイプされ、奴隷として殺されていった祖先たちの血の匂い。一音一音が実に雄弁だ。歌じゃなくてラップだけど、ギターじゃなくて打ち込みだけど、これは紛れもないブルーズだ。
ここ数年、ブラックミュージック界はずっと盛況ではあったが、なかなか新機軸が見いだせず、同じようなサウンドの焼き直しばかりが氾濫していた。やっと、ここに、新しい次元に飛び出す傑作が生まれた。昨年のジャネットの「The Velvet Rope」と並ぶ90年代黒人音楽の、ひとつの到達点。これは、素晴らしい。(しんかい)
LaFace所属のラッパー集団の2ndである。一大音楽生産地であるアトランタ出身ではあるが,LaFaceのヒップホップというのは(Outcastがいるが),一般的なLaFaceへのイメージからは少々想像しにくい。しかもこの4人組,そのレーベルカラー(?)に似合わず案外とコアな姿勢をとっているのが特徴だ。ルーツとしての南部をテーマとして音楽に取り込み,ヒップホップの基本である地域性を重視した内容となっている。彼らのアイデンティティを語るうえで欠かせないアトランタのブラックコミュニティや南部に関連した要素がリリックに盛り込まれている。トラックはOrganized Noizeが多くを担当し,Goodie Mobに合わせて思いのほか落ち着いたサウンドを展開している。全編通してパーティラップ的な体が動いてくる高揚感は得られない。しかし、エンターテイメント的な要素だけでなく何かリスナーに示唆を与える音楽の提供を標榜し,実践しているというのだからそれも致し方ない。こうした姿勢がデビュー作から変わらずに本作でも覗えるのは非常に頼もしい。(信沢)
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