GOO GOO DOLLS

GUTTERFLOWER (2002, Warner Bros.)



 ベスト盤を挟んだこともあり、4年ものインターバルが空いてしまった。もっとも「A Boy Named Goo」から前作「Dizzy Up The Girl」までも3年空いていたのだから、ある意味順当な感覚とも言えるかもしれない。大ヒットした「Iris」「Slide」を従えた前作とは異なり、鳴り物入りの曲はないが、従来に違わぬ切れの良いロックを聴かせてくれている。もともと実力に、アルバム・セールスがついてこなかったグループなので、今作も心配だが、アルバムとしては完成度が高い。曲はこれまでのように、ヴォーカルのジョンとベースのロビーが提供しているが、ジョンの曲数が増えている。ロビーの曲は、軽快でノリの良いロック・ナンバーでジョンの曲は、どこか物憂げな部分があり、それでいて重厚さを持っている。そんな2人の曲が交互にアクセントとなりながら構成されている。年間300本はやる、というライヴ活動での実力そのままに、安定感のある演奏に、ハスキーなジョンの歌声が弾けている。バンジョーとともにアコースティックな「Sympathy」は良いつなぎになり、アルバム前半の重厚さから、畳みかけるような後半への橋渡しになっている。キャッチーでシングル向き&個人的フェバリットは、オープニングの「Big Machine」「Here Is Gone」「It's Over」。ラストの「Truth Is A Whisperer」でのサビの掛け合いは、ブルー・オイスター・カルトの「(Don't Fear)The Reaper」('76年 #12)を思い起こさせる。この4年の間、多くのグループがロック・シーンに登場し、ブレイクしているが、彼らには是非頑張って欲しい。緊張感高く、捨て曲のない好盤。(小松)
DIZZY UP THE GIRL (1998, Warner Bros.)



 「Iris」はあの「Torn」と首位争いを繰り広げて98年最大のラジオヒットのひとつとなった。しかもシングル化されていない。そこに、3年振りの新作の登場。これは初登場1位でしょう。...と思ってたらトップ10にも入らなかった。ここ数年、こういう王道アメリカンロックバンドのアルバムは、売れないものと決まっている。その分ラジオでは盛んにオンエアされる。つまりこのタイプの連中はバンド単位ではなく曲単位で評価されている。ある程度つまらない作品でも、過去の人気で多少は売れ続けるグランジ系のバンドと違い、いい曲を作れないとすぐに捨てられてしまうのだ(ソウル・アサイラムはまさに典型例)。やや抑えたメロディライン、歯切れのいいシャキッとした曲調。適度にハード、適度にポップ。グーグー・ドールスは自分達らしさをカッチリと表現した。いつも通りの作風ではあるが、捨て曲のないきちんとした作り。かつては次世代のR.E.M.と激賞されたバンドにしてはちょっと物足りないけど、これがこのバンドの個性なのだろう。(しんかい)


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