GINUWINE

THE SENIOR (2003, Epic)



 「Pony」でシーンに登場した時は濃すぎのルックスにエロエロな歌詞が売りのイロモノ的存在で、とても長い間活躍していくタイプではなかったように思えたジェニュワイン。ところが3作めに当たる前作「The Life」は父母の死を体験して自殺まで考えたという彼が自身と向き合う中で生まれた作品でぐっとマジモードに軌道修正。そして今回の「The Senior」はバラードをしっかり聴かせながらも重くなりすぎずうまくバランスのとれた作品に。既に「Stingy」「Hell Yeah」(R.ケリー歌いすぎ&クリプス決めすぎのリミックスにも注目)「In Those Jeans」とTop 40ヒットを連発しているが、ブライアン・マイケル・コックス、R.ケリーなど新しい製作陣との顔合わせもうまくハマって芸域を広げた。前作から続投のトロイ・オリバーもスヌープをゲストに迎えた「Get R eady」などでいい仕事ぶり。バラードも更に深みを増して、娘への愛情をストレートに熱唱するOur First Born」、ねちっこくも真摯な歌い口の「Love You More」、そして情感たっぷりに吠える「Locked Down」とハズさない。嬉しいのは前妻ソレイをゲストに迎えた「Sex」での軽妙エロぶり。やっぱりこういう曲でのジェニュワインは活き活きしているような?前作のシリアスぶりにちょっと心配してたが、この調子ならまだまだキャリアも順調に延びていきそう。(中村)
THE LIFE (2001, Epic)



 前作『100% Ginuwine』でプリンス初期を彷彿させるようなヒタヒタと迫りくる狂気とセクシーさの狭間を演出してくれたジニュワインの新作が届いた。今回もいきなりベースボールキャップにミンクのコートという変態的な出で立ちでジャケに収まったジニュワイン君を見ながら聴いてみる。今回は1曲を除いて全曲自身でペンを取り、プロデュースもティンバランド関係は1曲のみ。後はコリー・ルーニーらの新顔プロデューサーを迎え新機軸を狙った造りだ。従い冒頭の「Why Not Me」、ラファエル・サディークと組んでアイズレー・ライクなどろどろ情念を描く「2 Way」など力の入った楽曲が並んでいる。だが...である。これ、確かにアーバンR&Bアルバムとしてはかなり質の高い作品に仕上がっているが、ジニュワインである必然性が見えないんだよなあ。特に唯一の他人曲であるダイアン・ウォーレン(!)の「Superhuman」とか、リック・ウェイク・プロデュースの「Just Because」とか後半特にフツーっぽい感じにどんどん入って行くのが不満というか何というか。あ、でもそんなこと気にしなければとても良くできたアルバムですよ。曲もいいし。(阿多)


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