FUEL

SOMETHING LIKE HUMAN (2000, 550 Music/Epic)



このバンドについてはシングルレビューに詳しく書いてあるのでそちらを参照してもらうとして、ここではアルバム全体の印象を。まずプロデューサーが替わったことで、前作の無理に荒く刺々しい音の処理が消え、1曲目からディストーションたっぷりのギターが鳴り響く。ギターに限らずエフェクト処理が多めなので、聴いた感じはかなりヘヴィであるが、その分アコースティックなパートとの対比が強まり、このバンドの持ち味である構成力がうまく表現できる結果 となった。前作よりも泣きのメロディを多用してるし、歌詞もよりシンプルになったので、聴きやすさでは前作以上だろう。ただし前作の繊細さが後退したようだし、シングル曲が突出してるあまりアルバムとしてのバランスは今一歩か。それと相変わらずアルバムの半分はアリス・イン・チェインズとストーン・テンプル・パイロッツの真似みたいな曲なのはいただけないし、ギターとドラムが巧いバンドが必ず陥るツェッペリン風のアレンジも減点ポイント。もう人気も評価も一人前なんだから、自分のスタイルだけで勝負しようね。(松本)
SUNBURN (1998, Epic)



 モダンロック系ではかなりのヒットになった「Shimmer」はとてもよくできた曲だ。このバンドのキーパーソンであるギタリストはインタビューとか見るとちょっとアクの強いインテリ風なのでけっこう期待してアルバムを聴いたのだが。いきなり冒頭で「ああこりゃアリス・イン・チェインズだ」。2曲目はストーン・テンプル・パイロッツ。もちろんブッシュ風も有り。いわゆる「似非グランジ系」。うるさいんだけど楽曲はけっこうポップで、小難しい音楽が好きな評論家系の人たちからは90年代版の産業ロックだと貶されるやつ。ボーカルのルックスもいいし、あと5年早く出てきてればブッシュ並に売れたんだろうけど、今となっては彼らの二番煎じで片付けられてしまうんだろうなあ。どの曲でも徹底的に悩みまくる内省的な歌詞は決して産業ロックなどと呼べる代物ではないし、曲も悪くない。今後「フュエルらしさ」を表現できるバンドになれば生き残るだろうし、次作でも「〜っぽい」などと言われてしまったら、そのまま消えていくだろう。(しんかい)


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