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"Progressive Rock without Solos"と表現される英マンチェスター出身の5人組。レディオヘッドを筆頭に、スターセイラー、コールドプレイ、エンブレイスあたりと比較され、その音を形容するのに必ず使われるキーワードが「melancholy」だ。
黄昏から聞こえてくるようなコーラスに包まれたアルバムのオープニング「Any Day Now」は、ポーティスヘドやマッシヴ・アタックあたりとも通じるものを感じさせる、淡々とした冷たい曲だが、ミディアムテンポで、哀愁を漂わせながら気品さえも感じられる美しい「Red」がそれに続き、やや雰囲気が和らぐ。思わずスコットランドの田園風景が目に浮かぶ「Powder Blue」や、シングルとなった「Newborn」もこのタイプの作品。川の流れのようなピアノのせてボーカルがたゆたう、アルバムのラスト「Scattered Black And Whites」の美しさも尋常ではない。一方で、人の不安を煽るような淡々としたビートに、激しいギターが時折割って入る「Bitten By The Tailfly」のような作品もあって、全編がメランコリックなわけでもない。私は「メランコリックな作品」のほうに強く惹かれるが。
この完成度の高さは、新人離れしている。落ち着き払っていて、浮ついたところがない。実際のところ、メンバーたちはカレッジで出会ってからもう10年。98年にメジャーデビューを控えながらレーベルが買収されたゴタゴタで契約を破棄され、インディからEPを出したのをきっかけに今のV2に落ちついたんだそうな。運悪くレコードデビューが遅れただけで、実は91年結成のレディオヘッドと並ぶ中堅なのだ。最近の若いバンドはよくわからん、という人も、「若手」の中に含めてしまってナメてかかることのなきよう。(しんかい)
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