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SPACE AGE 4 EVA
(2000, JCOR) |

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エイトボール(デブ)と、MJG(ヒゲ)。日本でまともに扱われたことはないし、今後も決してないだろう。テキサス出身で今はメンフィスを拠点にする彼らは、ここ数年の南部ラップブームの追い風を受けてはいるが、実際にはブームの前から既に大物だった。
南部ラップで、新作を出せば確実に全米TOP20ぐらいに入るのは、かつてはゲットー・ボーイズとエイトボール&MJGだけだった。その重鎮たちが、昨今の南部ラップブームによって再注目されている。「Source」誌に数ページに渡って彼らの記事が載るなんて、一瞬別の雑誌を読んでるのかと錯覚してしまった。
彼らはダウン・トゥ・アースな連中の多い南部ラップの中ではアウトキャストと共に異色の存在だ。自らスペイシー・ラップとか言って、宇宙服もどきのような奇妙なコスチュームを好む連中。まあ、いわば変人だ。今回のタイトルもずばり「Space Age 4 Eva」。星空を背景に2人がポーズをとる、SF映画のポスターのようなジャケ写。P ファンクのようにいかにもギャグっぽくやってるのではなく、いかにも本気でやってるっぽいところが更に怪しさを増す。
しかし音のほうは別に、それほど怪しくない。アウトキャストのような革新的な音でもライムでもないし、独特のユルさは、やっぱり南部を感じさせる。ビジュアル面を無視すれば、割とオーソドックスな音だ。南の音をやや洗練されると西の音に近くなる、ということを身をもって証明してるような音とも言える。
まあ、特に出来のいいアルバムってわけではないし、特大ヒットってわけでもないし、ヒットシングルが生まれたわけでもないし、毎回彼らの作品を聴いている固定ファンだけが買って終るのだろう。(しんかい)
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LOST - Eightball
(1998, Suave House/Universal) |

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西海岸のラップは、ニューヨークのヒップホップとはもはや全く違う独自の路線で定着した。BPMをぐっと落としたメロウな音作りに、女性コーラスなどを交えながらストリートのサグ・ライフを淡々と語る。いわゆるGラップというやつだ。エイトボール&MJGとして活動してきたエイトボールの初ソロは、この世界の大御所としての貫禄たっぷりの3枚組。ディスク3にはエイトボール本人はほとんど登場せず、レーベルメイトである無名の新人たちの曲ばかりが集められているという変則的な作りだが、全編に一貫しているのがGラップ独特のねっとりとした空気。この音を編み出したDr.ドレが「次の音」を模索しているうちにシーンから消えてしまったのとは対照的に、ワンパターンと言われようとこの音をひたすら繰り返してきたエイトボールみたいな連中が生き残るとは皮肉ではある。
巨大なアメ車で、でっかい音で聴きながら、LAのゲットーをゆっくりと流すための、極めて用途の限られた音楽。しかしそこいらの商業ラップよりははるかに質は高い。(しんかい)
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