DIDO

NO ANGEL (2000, Arista)


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なんか、マイク・オールドフィールドみたいだ。いや、別に勘違いしてるわけではない。ダイドと、あのチューブラー・ベルズの人のことを言っている。正確には「チューブラー・ベルズの人」ではなく、例えば「ムーンライト・シャドウの人」とか。あるいは、エニグマとか。ああいう、自分は凝りまくったトラックを作って、そこに乗せるボーカルはゲストに任せる、という音の作り方をする人は、他の、ギターやドラムやシンセの音と同じように、ひとつの音の要素としてボーカルが使いがちだ。
ダイドは自分で曲を書き、自分で歌う人なので、そういう意味ではサラマクやジュエルなんかとの比較が正しいのだろう。しかしこの緻密で立体的でサウンドや、不思議なほど表情のないボーカルを聴くにつれ、彼女はいわゆるシンガーソングライターではないと思い至った。すべて共作だが、全曲でソングライター、プロデューサーとして名を連ねる彼女は「うた」だけでなく、サウンド全体をクリエイトする志向のある人なのだろう。結局エミネムに「Thank You」がネタとして使われたことがブレイクのきっかけとなったが、どちらかと言えばエミネムとファン層が重なるわけではなく、表ではエミネムをけしからんと批判しつつ実は嫌いじゃないという、30代、白人、ホワイトカラー、都市部住民にウケそうな音だ。
しかしブックレットの中で、今の自分の姿よりも、少女時代の自分の写真を多く使ってるのは、何の意図があるんだろう。キレイな人だからもっと今の写真いっぱい入れればいいのに。(しんかい)



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