JUANITA DAILEY

FREE (1998, Woo / Ichiban)



 これは大方の読者はノーマークでしょう。一般にはあまり紹介されないインディ系Ichiban関連レーベルによるアルバム。ジャズドラマー出身で70年代にPhyllis Hymanのプロデュースに冴えを見せたお懐かし,Norman Conorsが中心となった非常にゴージャス,かつ安定感のある充実したバックの演奏陣に支えられ,Daileyの伸びやかなヴォーカルが堪能できる98年屈指の傑作R&Bアルバムだ。自由をキーワードに厳選されたカバーナンバーの数々がその巧みなボーカルワークと時流に流されない実に職人芸的なプロダクションによって耳に染み入ってくる。その素晴らしさは個々の曲で異なったテイストがあるが,例としてあげるなら,Ali Woodsonとデュエットし,コーラスにTemptationsの面々が入る名曲カバー(5)を聴いてみるがいい。まさにソウルショーを聴いているかの如き贅沢な味わいだろう。ガキ向けのヒップホップに馴染めないオトナのR&Bが聴きたい方には非常にお勧め。まだまだこのような作品が登場する土壌があるのですねえ,アメリカには。(信沢)


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