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LIVE AT THE FILLMORE
(2000, Columbia) |


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サイプレス・ヒル、2000年8月サンフランシスコは再開なったフィルモアでのライヴ・アルバム。ラップのライヴ盤自体そんなに数はないので、個人的にはザ・ルーツ以来という気がする。サイプレスもザ・ルーツ同様に生楽器+ターンテーブルの構成なので、単独で1時間以上のライヴ・パッケージがしやすいというのも、ライヴ盤の製作を容易にしていると思える。しかし、サイプレスの音楽性は、レア・グルーヴ的なザ・ルーツとは正反対と言ってもよいほどロック寄りなので、このアルバム、ザ・ルーツの音楽性とも、あるいは、名盤ブギ・ダウン・プロダクションズのライヴ盤でのゴリゴリのヒップホップとも異なり、一聴しただけでは、ミクスチャー系のヘヴィ・ロックとほとんど区別がつかないサウンドになっている。と同時に、このグループが最近のモダン・ロックに与えた影響もひしひしと感じる。スタジオ盤では変化球も繰り出したりするサイプレスだが、ここでは全編緩みなく、スクラッチと爆音ギターとMCで突っ走り、観客もどちらかと言えばロック乗りでボルテージも高い。その分、モダン・ロックを聞き慣れてる人には聞きやすいだろう。シングル曲もまんべんなく収録されていて、その意味でも入門編としてのハードルは低い。スタジオ盤で垣間見える、ラティーノ文化に根差したようなヒネった部分が希薄なので、このライヴ盤が、このグループの魅力を余すところなく捉えているかと言えばちょっと違うが、サイプレスをどれか1枚といえば、絶対にこれだろう。(Yaz) |
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SKULL & BONES (2000, Columbia) |

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サイプレス・ヒル5作目となる本作は「Skull Disc」と「Bones Disk」の2枚組(日本盤では1枚に全曲を収録)から成るヒップ・ホップ+ラウド・ロック作品となっている。しかもどちらのディスクからもきちんとサイプレス色が感じられるのが嬉しい。過去にはこの両ジャンルをまたがる音楽性がとかく批判されがちだったとはいえ今やミクスチャーは当たり前の時代。メンバーのセン・ドッグは本作とほぼ同時期に自身のハードコア・ロック・バンドSX-10のアルバムも発表しているが、「Bones Disk」はサイプレスとしても堂々とロック的アプローチを打ち出していこうという表明ととれる。元々セン・ドッグのぺちゃぺちゃした声質はヘヴィなギターと好相性。リンプやレイジなどのこういったラップ的歌唱に慣れた耳にはさほど革新的とは感じられなくなっているが、ヒップホップ・ファンがどのように受け止めるのか興味深い。もちろん「Skull Disc」ではマグスのソロ作でもますます円熟味を増す重厚なヒップホップ・サウンドが展開されている。ゲスト陣もエミネムやエヴァーラストをはじめ、ノリエガからフィア・ファクトリーまでバラエティ豊かなジャンルからの参加。ツアーではきちんとバンドを引き連れてハードコア・ロックもヒップ・ホップと並行して演奏するようなので乞うご期待。(中村)
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CYPRESS HILL IV
(1998, Ruffhouse / Columbia) |

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グループとしては前作で失速の一方,Soul Assassinsでの重鎮との共演という実績を得たことで,裏方へ転向かと思われたDJ Muggs。再びSen Dog,B-Realとの3人体制での巻き返しである。本作ではパンチ力のあるフロウを聴かせるBarron Ricksを数曲をフィーチャー。どちらかといえば正統派のRicksを絡ませたことで,特徴あるラップが前面に出つつメリハリも効かせている。トラックはスパニッシュタッチの(10)に顕著なように引っ掛かりの激しい緊張感に満ちた特徴的なアプローチからシンプルな装飾に変化した。深く畳み込まれるように作られていたことで耳をそばだてなければいけなかったサウンドがストレート耳に飛び込んでくるようになったのだが,そこに感じ取れる気だるさが心地よい。(13)でコミカルな味を出すという新機軸も面白い。アルバムトータルとしては衝撃度は高くないが懸念された煮詰まりは解消されつつあり,聴かせるという点ではバランスが取れていて評価できる。(信沢)
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