THE CURE

BLOODFLOWERS (2000, Fiction)


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おお、これはキュアーだ!前作の出来にひどくがっかりした私は今回もあまり期待しすぎないようにして接したが、1曲目のゆったりと漂うような、アコースティックで静かな幕開けには心が躍った。しかもいきなりタイトルは「Out Of This World」。延々2分間イントロが続き、ロバート・スミスのつぶやくようなボーカルが入ってくる。これでこそ、キュアーだ。暗い。今年40歳になるロバ・スミが、諦めや、混乱や、不安を歌い、身を捩じらせ、雄叫びをあげる。1曲を除いて全曲が5分以上で、11分を越える大作もある。ほとんどの曲がミディアムテンポで、全体に曲の雰囲気が似ていて、全体としてはメリハリに欠ける。逆に言えば、アルバムの最初から最後まで見事なまでに徹底して、キュアーの世界が展開されている。
確かにここにはもはや、80年代までの彼らがもっていた、身を切るような切迫感はない。しかしそんなのは当たり前で、数万人級のスタジアムを埋めてしまう超大物バンドになった40代の彼らが、いつまでの10代のうじうじした妄想の代弁者であり続けられるはずがないのだ。いつまでも「あの頃のキュアー」を彼らに求めるか、それともある程度割り切って楽しむことができるで、このアルバムに対する評価は変わるだろう。私は今回後者の態度で接し、本作を「かなりよく出来てる」と評することにする。(しんかい)



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