
|
米版ASAYANとも言われるオーディション番組『アメリカン・アイドル』から誕生した初代グランプリに輝いた82年生まれの21歳。中学時代にコーラス部への加入を薦められ、初のソロがマライア・キャリーの「Vision Of Love」。この経験が彼女をステージへと向かわせた。決して順風満帆ではなく、苦労を重ね、挫折と不幸に見回れ失意のうちに地元に戻ったケリーが、この番組のオーディションを知り、応募したところとんとん拍子にスターダムを駆け上るというまさにシンデレラ物語。決勝戦で歌った「A Moment Like This」は、ヒットチャート1位を獲得。そのアーティストとしての資質を世に問うたのがこのデビュー・アルバムだ。出演者の中でも際立った歌唱力を武器に、スケールの大きなバラードからロック、R&Bタイプの曲まで見事に自分のスタイルで歌い切っている。作曲陣には、ダイアン・ウォーレン、ベイビーフェイス、クリスティーナ・アギレラらの名前も。歌唱力と声質からすると前述のマライアとアギレラを足して2で割ったようなイメージ。歌の上手さと言う点では同世代にはジェシカ・シンプソンも挙げられるが、ポップ・フィールド寄りなのはケリーの方か。ファースト・シングルとなった「Miss Independent」や「You Thought Wrong」は、ロック色豊かで力強い。真骨頂は、やはりスケールの大きなバラード。特に、オープニングを飾る「The Trouble With Love Is」は、マライアの「Vision Of Love」を初めて聴いた時の感動すら覚えさせられる。今後、どの方向に進むのか楽しみな逸材。(小松)
|