CHARLOTTE CHURCH

ENCHANTMENT (2001, Sony Classical)
ここでこのアルバムが買えます  逞しくなった。「天使の歌声」と祭り上げられて98年にデビューしてから、早くも4作目。クランベリーズのドロレスや、カタトニアのセリーズにも通じる、ケルト人の愛すべき無骨さを、シャルチャーも発揮しはじめた。
 9.11テロ後にアメリカの消防士がヒーロー扱いされ、テレビに出まくってすっかりタレント化していることに疑問を投げかけ、新聞のインタビューで語ったことが「爆弾発言」扱いされ、世間からは叩かれまくった。発言内容の是非はともかく、この後先を考えない豪気なところに、ケルトの血を感じる。
 今回もまたクラシックからトラッドまで、このタイプのシンガーとしてオーソドックスな選曲だ。ブックレットではシャルチャー自身が簡単な曲解説を載せているが、アイリッシュ・トラッドについては「大好きな曲!だってケルトだもん」と子供らしく無邪気ながらも、強烈にその「血」を感じさせるコメントを寄せている。その「Carrickfergus」は不覚にも思わず涙腺が緩んでくるぐらいの名唱だ。
 子供で、ルックスも可愛かったのでデビュー当初は世界的に盛り上がってしまい、このまま大人になるにつれ飽きられて、捨てられてしまうのかと危惧していたが、シャルチャーは私が思っていたよりずっと逞しかった。彼女は、生き残る。本作からはそう思わせる強さが、自信が、感じられる。(しんかい)
DREAM A DREAM (2000, Sony Classical)
ここでこのアルバムが買えます  2000年のクリスマスに最も売れたクリスマスアルバムは? ここ数年ハンソン、98、インシンクといったアイドル勢が健闘していたし、今年はアギレラが本命だと、多くの人が思っていたはずだ。ところがアギレラは発売タイミングを誤ったこともあってセールスが低迷。結局、唯一トップ10入りを果たし、この年のシーズン物の頂点を制したのはシャルロット・チャーチだった。  もともとこの子はクラシックの曲とか、古いスタンダード・ナンバーを歌ったりしてるので、クリスマスアルバムだからと言っていつもとそう雰囲気が違うわけでもない。いかにもな曲を、いかにもな作風で歌う。聴き手が期待する通りのものだ。しかも、クリスマスソングとしては超メジャーな曲が並び、知らない曲がほとんどない。意外性がまったくないが、誰もシャルチャーのクリスマスアルバムにそんなものは求めてないから、これでいいのだ。1曲だけ、少年カントリーシンガー、ビリー・ギルマンとのデュエットが、天才ちびっ子カップル夢の共演という感じでやや意外性はあるが、作風はちょっとビリギルが可哀相なぐらい完全にシャルチャーのものに染められている。  シャルチャーのクリスマスアルバムと聴いて興味をそそられる人は、買って損はない。期待通りの作品だから。何の興味も湧かない人は、買わないでいい。聴いてもやっぱり気に入らないだろうから。ちなみにこのアルバムには少なくとも3種類のジャケが存在する。日本盤はめちゃめちゃケバい。(しんかい)


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