THE CHIEFTAINS

WATER FROM THE WELL (2000, BMG)


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アイルランドのチーフテンズは基本的にアイリッシュ・トラッドのバンドだ。しかし80年代以降英米のロック・ミュージシャンとの交流が盛んになり、共演アルバムばかりを次々にリリースするにつれ、彼らをセルアウト呼ばわりし、彼らのやる音楽はトラッドではない、と評する声も聞かれた。私は一貫してチーフテンズのファンだったが、やっぱりそういう批判にも一理ある、とは思っていた。でも彼らは決してアイリッシュ・トラッドというルーツを忘れるわけはない、自分たちの進むべき道を見失うはずはない、とも思っていた。そんな私を安心させてくれるのが、このアルバムだ。これは、トラッド以外の何物でもない。最近のチーフテンズみたいな、微妙にポップ風/ロック風に味付けされた聴き易い音楽を期待すると、かなり外される。彼らの80〜90年代のアルバムの多くは、CDショップのポップスのコーナーに置いても違和感はない。しかし、本作はワールド物のコーナーに置かないといけない。そんな感じだ。各地域の音楽を通じてアイルランドを一周、という感じのコンセプトをもった本作、管楽器と弦楽器が静かにハーモニーを重ねるゆったりした曲と、リヴァーダンス風のアップテンポとが半々ぐらい。歌入りとインストが4:6ぐらい。かなり地味だが、思わず目を閉じて聴き入ってしまうような美しい曲も散りばめられていて、やっぱり私は愛聴している。(しんかい)



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