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2000年から2001年にかけて起きたエヴァ・キャシディの静かなブームは、2001 年の中盤から「O Brother, Where Art Thou」ブームに取って代わられ、年末にはすっかり終息していた。あの、熱病のようなブームは何だったのか。全英アルバムチャートやオンラインCDショップの売上げチャートで1位を飾り、Billboardのカタログ・チャートに過去の全作品を送り込む一方、日本にはほとんどそのブームが伝播しなかったエヴァ・キャシディ。 彼女はワシントンD.C.を活動拠点としていたシンガー。音楽的にはかなり守備範囲が広く、基本的にはフォーク系だが、ジャズ色の強い曲も多い。ライヴ盤を含む4枚のアルバムからセレクトされたベスト盤であるこのアルバムの収録曲を見ても、スティングの「Fields Of Gold」、フリートウッド・マックの「Songbird」、ジャズのスタンダード「枯葉」、コーラスが入ってゴスペル的な雰囲気を漂わせる「Time Is A Healer」など、ともするとこの人が音楽性がよくわからなくなるぐらい、多岐に渡る。
96年に33歳の若さで、癌で亡くなった。地元のD.C.ではその時に最初のブームが起きたそうだが、その後3年をかけて海を越え、イギリスのラジオが火付け役となり、世界的なブームが始まった。自分では曲を書かないエヴァに対し、誰もが賛辞を送るのは、そのピュアな歌声。amazon.comのカスタマー・レビューを読むとよくわかるが、誰もが彼女の歌声に癒されている。日本人がエンヤに求めているものを、一時期、欧米人が彼女に求めたのだ。エンヤよりずっとスピリチュアルで生々しさを感じさせるエヴァは、確かに、日本人向けではないかもしれない。我々がどんな聴き方をしようが、残された彼女のピュアな歌声は、永遠に、変わらないのだけど。(しんかい)
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