DEANA CARTER

I'M JUST A GIRL (2003, Arista Nashville)



 個人的には、彼女のアルバムを聴くのは96年以来だが、その間離婚とレコード会社の移籍などを経験し、音楽シーンに再び戻ってきた。アルバム・ジャケットは、裏タイトル曲とも言える5曲目の「Color Of A Magazine」から演出されたような明るさで、それまでのもやもやを引き飛ばすよう。まるで本物の雑誌のようだ。海辺で髪をなびかせて微笑むディーナの周りには大小ちりばめられた様々なフォントの文字、また文字(収録曲名だが)。ジャケットからも彼女の精神的な明るさが伝わってくる。元々カントリー・フィールドで活躍しているアーティストだが、自分でも曲を書くし、このアルバムでは実にポップでキャッチーな曲ばかり。プロデュースはダン・ハフとの共同プロデュース。曲も共作曲を含め、全て自分でこなしている。ポップ・カントリー・ナンバーの明るく、軽快なタイトル曲で始まり、流れるように曲が進む。一転、アコースティカルな「Wild Flower」でアクセントをつけ、やや落ち着きを見せ、「Waiting」ではディーナ初のデュエット曲として、ドワイト・ヨーカムと共作・共演。良い曲だけど二人でコーラスをするのが、ラストの1フレーズだけというのは寂しい気がする。ラストの「Girl's Night」は、まるでパーティ・ソング。チャートアクションとしては厳しいかもしれないが、良質なカントリー・ポップ・アルバムとなっている。(小松)
DID I SHAVE MY LEGS FOR THIS? (1996, Capitol Nashville)



 最近の愛聴盤なんです、これ。発表は96年なのだが97年に入ってから大きく注目された新進カントリーシンガーのデビューアルバム。ジャケットを見ると如何にも歌謡曲的美人ボーカリストのアルバムかと思われるのだが、これがなかなか侮りがたいシンガーソングライター系の作品。歌われている内容は恋愛や日常生活など身近な題材が多く取り上げられており、どの曲にもちょっぴり甘酸っぱい(う、恥ずかしい・・)テイストが盛り込まれているのが聴いているこちらの頬を緩ませる。特に17歳の時の恋人を思い出す「Strawberry Wine」は、もし「青春懐かしみ歌謡」なんてジャンルがあれば間違いなく90年代のそれを代表する名曲。彼女の歌声にはカントリー的な臭みは殆ど感じられないし、サウンドもアコースティック&ちょっと80年代テイストなものなので普通の洋楽ファンにも耳に馴染みやすい。近頃次々と登場する若手女性シンガーソングライターたちの中でも超有望株の一人として評価されるべき。(八亀)


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