THE CALLING

CAMINO PALMERO (2001, RCA)
ここでこのアルバムが買えます  つくづくアメリカという国は奥が深い、と感じさせられるアルバムだ。LA出身5人組のデビュー・アルバム。ジャケットを見れば、どこのボーイズ・アイドル・グループかと思わせるようなヴォーカルのアレックス。しかし、そのルックスから弾き出された歌声は、なんとも骨太で力強さに溢れている。「Wherever You Will Go」の大ヒットで注目され、トレインやライフハウスの延長線とも評価されているが、中身は一味違っている。もともと、バンドの支柱であるアーロンが、アレックスの姉と付き合っていたことから知り合った2人だが、付き合っていた姉をそっちのけにしてアレックスのギター・テクとヴォーカルに惚れこんだことがキッカケで誕生したバンド。1年半に渡り何度もデモテープを送り続けてきた甲斐あって、やっとRCAとの契約にこぎつけたという。結成以来、5年以上に及ぶ地道なライヴ活動を続けてきた実績をベースにした楽曲の充実振りと演奏の確かさは抜群だ。大半の曲をアーロンとアレックスが書いている。ライヴを積み重ねながら書き溜めている曲は、既に100曲以上という。このアルバムもその中から選ばれた曲群であり、レコーディングが決まってからわずか3週間で録音を完了している。この骨の太さはフーティ&ブロウフィッシュにも通じるか。いかにも売れ線の「Wherever〜」より、哀愁感と焦燥感漂うオープニングの「Unstoppable」の方がインパクトとしては強い。むしろこういった曲の方が彼ららしいといえよう。ファルセットを上手く組み合わせ、曲に深みを出している。メリハリをつけたそれぞれの曲が、どれもキャッチーで味がある。聴き込むほどに染み入ってくるアレックスの歌声が、魂を揺さぶるようだ。小気味のいいロック・ナンバーと、重厚なミディアム・ナンバーを取り混ぜ、決して飽きることがない。個人的には、今年のベスト・アルバムの1つ。(小松)


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