BILLY BRAGG

MERMAID AVENUE VOL. II - BILLY BRAGG & WILCO (2000, Elektra)

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企画もののパート2というと、映画でもそうだけど往々にしてがっかり、と言うパターンが多い。ウディ・ガスリーの遺した詞に現代の音を吹き込もうというこの企画、前作が素晴らしい出来だっただけにこのパート2にはさほど期待していなかったが、嬉しいことに見事にその不安を裏切ってくれている。アルバム全編を通 じてビリー・ブラッグもウィルコの面々も心から楽しんで取り組んだことが如実に伝わる本作は前作にちょっと見えた一種のプレッシャーから解放された、彼らに取って正に「Labor of Love」だったに違いない。特にビリーの書く曲はコードをアルペジオに分解したかのような明快なメロディを「My Flying Saucer」「Joe Dimaggio Done It Again」といったウィットに富んだ詞にはうきうきするような楽しさを、「Aginst Th' Law」のような痛快な風刺満点の詞にはヒリリとしながら弾むような軽快さを吹き込んでおり、50年以上の時代を経た共作とは思えないほど自然な出来。一方ウィルコの曲はやや陰りを持った、コードをそのまま塊でぶつけるかのようなものが多く、これはこれで良いが、全体的にはビリーの解釈力と表現力が際立った一枚となっている。(阿多)
WILLIAM BLOKE (1996, COOKING VINYL)

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前作から5年ぶりとなる新作。このブランクの間「父親業」にいそしんでいたという彼。かつて悲痛な声で「VALENTINE'S DAY IS OVER」と歌っていた人が「FOURTEENTH OF FEBURUARY」なんていうラヴ・ソングを書いてしまうのだから。それでもアルバムを通 して聴けば、彼の歌に向き合う姿勢とその感覚の鋭さは少しも衰えていないことがわかるだろう。結婚して子供を持ち、日々の生活をしのぐのが精一杯だとしても、若いころもっていた理想を失ってはいけないんだ、と同世代の人間に呼びかける「FROM RED TO BLUE」、冒頭に置かれたこの曲から彼の強靭な意志と優しさとがはっきりとつたわってくる。多彩 なアレンジを施していた前作から一転し、本作ではデビュー時に戻ったようなギターのごつごつとしたサウンドが主体のシンプルな作りになっているが、その武骨な音の響きには伝えるべき言葉を持った人間だけが持ちうる圧倒的な説得力がある。歌い続けることの大切さ、彼の真摯な歌声にこめられた熱い思いにはやはり感動させられる。(野坂)



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