BOND

SHINE (2002, Decca)



 いわゆるクラシックをクラブビートに乗せて、新しいジャンルを広めたといえるボンドのセカンド。クラシックとクラブ・ダンスビートとの融合は他のアーティストによって過去にもなされているが、彼女達の場合は、全て女性でかつヴィジュアル的にも、アグレッシヴなステージも合わせて話題を振り撒いている。その後、同類のアルバムが巷に溢れているが、ボンドは更に進化しているようだ。『もっと若手のリスナーにアピールを』という狙いからヤズー、ペット・ショップ・ボーイズ等を手がけたオリオン&ザ・ビートマスターズ等を起用。アルバム作りにも積極的に関わり、サウンドも前作に比べてオリエンタルでエキゾチックさを増している。本人達はもっと自作の曲を入れたかったようだが、結果的にはカバー曲が多くなっている。そんな中、オリジナルとなったタイトル「Shine」、クロアチアのドンテ・ハルジックのペンによる「Fuergo」は、シタールを始め民族楽器もバックに使われている。特に「Fuergo」は、ダンスビートに乗せ、実に軽快なナンバーだ。意外な選曲と出来あがりになったのは、あの伝説のロック・バンド、レッド・ツェッペリンの名曲「Kashmir」。弦楽器であの曲の持つ重厚さを表現した見事なアレンジ。やはり、アルバムも良いが、是非ステージを見てみたい。(小松)
BORN (2001, Decca)



 UKで結成された話題のクラシック・カルテット。メンバーは第一ヴァイオリンのヘイリー、第二ヴァイオリンのエイオス、ヴィオラのタニア、チェロのゲイ=イー、平均年齢 2 4.5歳のモデルばりの美女4人で、「クラシック界のスパイス・ガールズ」というプレスも。仕掛人は70年代にツェッペリンやボウイ、クイーンのコンサートプロモーターとして活躍し、現在はヴァネッサ・メイのマネージャーであるメル・ブッシュ。へそ出しのグラマラスな衣装でのパフォーマンス(セミヌードのグラビアも披露)、キューバロケを敢行して撮影された扇情的なビデオクリップなどのプロモーション戦略が効を奏し、オーストリア、カナダ、チリ、オーストラリア、トルコ、イタリア、フランス、ブルガリア、スイス、そしてアメリカのクラシカル・チャートの首位を飾った。とはいえ4人とも幼少の頃から正統なクラシック教育を受けてきた名門音大卒の優等生。「音楽界に存在する見えないバリアと、ガラスの天井を壊すこと」を使命としてポップ界での活躍を誇りに思っている。さて、彼女たちの音楽はクラシックなストリングスとデジタル・サウンドを組み合わせたスタイルで、これはヴァネッサ・メイでもお馴染み。そしてメンバーのゲイ=イーとエイオスは自ら作曲も手掛け、オリジナル楽曲ではエキゾチックな要素を取り入れバラライカやシタールなどの民族楽器も多く使われている。こうして出来たのが踊れるクラシック・サウンド。もちろんノーマルな弦楽器のみで演奏される曲もあり、幅広い層へアピールしそう。(中村)


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