BEE GEES

THIS IS WHERE I CAME IN (2001, Universal)



ワールド・デビューから実に34年。?67年発表のデビュー・アルバムからはベスト、ライヴ、サントラなども含めると31作目にあたる。オリジナル・アルバムとしては、?97年の「Still Waters」以来4年ぶり、20世紀を飾るパフォーマンス・アルバム「One Night Only」からも2年半のインターバルを置いて、新世紀に活動を始めたモンスター・ブラザーズ。リリース情報も持たない中で、ある日突然CFから流れるビージーズの歌声に驚き、ふと見れば店頭に並んでいたこの新作。時代を作り上げ、時代に流されてきたベテラン・アーティスト達が、ここへ来て原点回帰ともいえるピュアな音作りに取り組んでいるが、決して流行に流されず、テクノロジーにも頼らずに自分のやりたい音楽、音作りに正面から向き合っているようだ。ビージーズのこのアルバムもそう。バックは3兄弟がコンピュータを駆使して作り上げているものの、音作りは極めてシンプル。予想外だったのは、思ったよりギターサウンド色が強かった事。その分、甘いバラードさえもシャープに研ぎ澄まされた、そんな印象すら受ける。その中で、特にCFに使われた「Deja Vu」は秀逸。他にはミディアム・バラード「Wedding day」、ダンステンポの「Embrace」などは印象的。時代は変わってもビージーズのハーモニーに翳りは見られない。(小松)
ONE NIGHT ONLY (1998, Polydor)



 「アルバムビューを書きたい」とエントリーしておきながらこういうのもなんだけど、このアルバムに何か説明することなどあるのだろうか(笑)。デビューしてから30年以上「現役であり続け」ている彼らのまさに「グレイテスト・ヒッツ・ライブ」だ。初ヒット「ニューヨーク炭坑の悲劇」から最新ヒット「アローン」までの30年間の歩みに加え、末弟アンディ(故人)をフィーチャーした「愛をすてないで」、途中「グリース」「ギルティ」「アイランド・イン・ザ・ストリーム」など他アーティストへの提供曲を挟んでハイライトであるセリーヌ・ディオンの登場と共に披露される「イモータリティ」と息をもつかせぬCD化限界78分である。それにしても彼らがこの年齢(バリーは51歳)でここまで声が出ることと、ライブでここまで完璧なパフォーマンスができること自体が脅威の世界だ(笑)。オールドタイマーは青春時代に胸をはせ、リアルタイマー、ニューカマーは「新しい音のひとつ」として聴いてもらいたいものだ。お薦め?当然、全曲です。(小松)
STILL WATERS (1997, POLYDOR)



昨今のBeeGees再評価の気運は凄いものがある。あの「Saturday Night Fever」から20年がたち、時代がすっかり一回りしてしまったこともあるのだが、昨年の一時期など毎月のように彼らの曲のカバー、もしくは曲を引用(彼らは決してサンプリングを許可しないので、彼らの曲を取り上げているアーティストはすべて自分でソックリに再現した音源を使用しているらしい)した曲がヒットチャートに登場し、ちょっとしたBeeGeesブームといった感があった。アメリカ進出30周年を記念して久々に発表された彼らの新作ではGibb3兄弟に加えてRussTitleman、David Foster、Hugh Padgham、Raphael Saadiq、Arif Mardinといった新旧大物プロデューサーと組み、ミディアムテンポ中心の落ち着いた雰囲気のアルバムを作り上げている。Barryの囁くような歌声も、兄弟によるハーモニーも健在ということで、80年代後半以降の好調振りをいまだに継続している様子。こうなったらあの素晴しいライブをもう一度日本で実現させて欲しいところですな。(八亀)


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