ASH

INTERGALACTIC SONIC 7S (2003, Infectous)



 Brit Popの最若手としてデビューしたASH。彼らが売れ出した時は、ついに自分より若いバンドが出てきたという怖さがあったが、今や結成10年でベストアルバムということなので、私もいつまでも若いと思っている場合ではないようだ。それはさておき、彼らの魅力は一風変わった名詞が立ち並ぶ歌詞を見事にメロディーにする部分にあると思う。「カンフー」なんてそれこそ文化祭レベルの曲のはずが、彼らにかかるとプロっぽいパーティーロックになるのが不思議。改めて聴くと本当にいい曲が多くて結構新鮮。Brit PopというよりはBrit Power Popと呼ぶべき、激しく暗い曲も多いにも拘らず、これだけのPopさを保つのは狙っていてはできないでしょう。なよっとしたPOP ROCKをイメージして、聴かず嫌いの方も多いのではないかと思うが、WeezerやGet Up KidsなPower Popが好きな人はまず聴いてみてもらいたい。ベスト盤なので当たり前なのだが、キャッチーな曲が揃ってお買い得度は極めて高い。新曲もかっこいいし文句のつけようのないベスト盤ですね。(mz)
FREE ALL ANGELS (2001, Infectious)



 実力派高校生バンドとしてデビューしてから早5年、アッシュのサード・アルバムが届けられた。コールド・プレイやトラヴィスを「退屈」の一言で片付けてしまうまだまだ若い4人は、ピュアなバンド・サウンドの要をよく知っている。現在の時点で既に5曲もシングルカットしていることからも、今回の作品がいかに粒よりの楽曲揃いか伺えるだろう。オープニングを飾る「Walking Barefoot」からいきなりキャッチーな楽曲でぐっとひきこまれる。先行シングルとなった「Shining Light」はライヴで大合唱の起こりそうなシンプルなミディアム・ナンバーで、前作に収録された名曲「Life Less Ordinary」を思わせる。UK誌も年間ベストシングルに選出している「Burn Baby Burn」は元気が出てきそうな疾走感のあるナンバー。「Pacific Palisades」はブライアン・ウィルソンへのトリビュートだとティムが語っているが、彼の音楽に見られるようなビター・スウィートな感性がアッシュの曲作りにも息づいている。ストリングを取り入れた異色作「Candy」や普通の曲のようでいて胸に切なく響く「Sometimes」などの曲で。それは顕著。抜群の演奏力に裏打ちされたアップ・ナンバーも健在で、「Shark」のエナジー炸裂感は理屈なしに気持ちよい。青さの残るティムの声はこういった楽曲の中でほとんどプラスに作用する。遠い日の夏休みを思い起こさせるような甘酸っぱさに満ちたアルバムに仕上がっている。(中村)


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