ALI (of St. Lunatics)

HEAVY STARCH (2002, Fo' Reel/Universal)



 アリと言っても先日エリーシャ・ラヴァーンと来日したUKソウルシンガーではなく、今や当代きってのビッグ・スターとなったネリーもメンバーの一員であるセント・ルナティックスのブレーンであり、司令塔としての役割も果たしているのがこちらのアリ。グループをまとめる一方でネリーの持つアイドル性に着目してソロでのデビューを促すあたり、この業界を渡り歩ける冷静で確かな目を備えている。今回のソロデビューはネリーらの他メンバーの強力な勧めがあってのようだが、本人は別メンバーを先に売り出したかった様子。そうはいってもネリー周辺でお馴染みのフォー・リール・エンタテインメントをプロデューサーに迎えた本作、耳障りは見事にセント・ルナティックス流のミッド・ウェスト節。アルバム単位でネリーが好きな人ならこの作品も気に入るはず。ネリーも5曲で登場し、同胞をがっちりサポートしている。特に「Wiggle Wiggle」ようなかけ声系アップチューンではネリーの存在感が嬉しい。他にセントルイスつながりのTOYAが「Passin’ Me By」で清涼感のある声でスムーズにヴァースを受継いでいる。目新しいところでは元エクスケイプのキャンディが「Drop Top」で華のある歌声を披露している。また聞き逃せないのがCDボートラで10分近く続くセントルイス・オールスターズのフリースタイル大会「St. Louis Alumni」。セントルイスの緩くも熱くみなぎるラップ・シーンにどっぷりつかることができる。(中村)


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