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1965
(1998, Columbia) |

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サブ・ポップからデビューした彼らだが、実はテンプテーションズのようなソウル・グループになりたかったそうだ。以前からその方面へのアプローチは盛んだったが、本作ははロックという形を取りながらも見事なソウル・アルバムに仕上がった。マルティ・グラのカーニバルの最中にニューオーリンズで録音された本作。ホーンセクションや女性コーラスを配してソウルフルな音作りになっているものの、基本は絞り出すようなグレッグ・デリューリのボーカルと、官能的なギターの音。そう、まさしく官能の世界。別にスケベな歌詞とか演出は何もない。雰囲気をじわじわと高めてここぞというところでばーんと爆発する肉感的な盛り上がり方は尋常ではない。今、黒人でもこれだけソウルフルで艶っぽい音楽を作れる奴は思い当たらないよ。ボーカルはもちろん凄いが、この演奏力、表現力の豊かさにも注目。この素晴らしいバンドが全く売れていないというのは何か間違っている。しっかりプロモーション頼みますよ、ソニーさん。(しんかい)
Greg Dulliが率いるこのバンドの特徴はなんといっても歌を「聴かせる」という点につきるのだが,そこにはDulliのヴォーカルが大きく貢献している。ならば,それほどシンガーとしての術に長けているわけでもない,Dulliのヴォーカルにかような魅力があるのは何故か。それは,感情の高まりをそのまま表出させたかの如き語り口や,そこから感じられるどうにもやるせない苦い味わいには他にない説得力があるからである。もちろん,Afghan Whigsに対する高い評価はバックの重厚感溢れる演奏による部分も大きい。Dulliによって書かれたラヴソングの意図を汲まんとする劇的な演奏は実によくDulliのヴォーカルとマッチしているのである。本作はSubpopからColombiaへの移籍後第1作。メジャー入りによるバンド発展の道を選択しながらも,プレッシャーにいささかも動じず,浮き足立ったところのない威風堂々ぶりが素晴らしい。以前よりさらに一層表情が豊かになったボーカルとスケールの大きな演奏はメジャーの中でも一際存在感がある。(信沢)
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BLACK LOVE
(1996, Elektra)
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NirvanaやPearl Jamがあれだけ大騒ぎされたのは、彼等が内に向かって爆発する「個」の音楽だったからだ。西洋では、その歴史から、音楽というものは常に外に広がっていくものであり、そこからオペラなり聖歌隊なりオーケストラなりが生まれた。常にみんなで共有する、上昇指向のポジティブなものだった。音楽スタイルの表面的なところだけを見れば極めてオーソドックスな存在であるPearl Jamが、「今までのバンドと違う」存在に成り得たのは、そのロック的な爆発の方向が「個」の内側に向かっていたからである。このAfghan Whigsというバンドからも、それに近いものを感じる(サブポップ出身ということで通じるものはあるんだろう)。ダイナミズムと独特の美意識をもった激しいロック。しかしその激しさは、従来のロックのように「外」に向けては拡散されない。激しくうねりながら、内側に沈んでいく。音作りはだいぶ違うけど、感触としてはAlice In Chainsの「Dirt」が近い。ブルーズ、R&Bと並んでFacesやHumble Pieあたりの70年代ブリティッシュ・ロックがルーツにありそうで、系譜的にはBlack Crowesと近いかもしれない。とくに特徴的なのは、曲作りが独特の美意識で貫かれていることと、ボーカルが非常にソウルフルでエモーショナルなこと。若かった頃の格好良さを求めて未だにRod Stewartを愛聴しているような人は、こいつに一発ガツーンとやられてみて欲しい。(真貝)
このバンドについて何も知らなくても心配はいらない。この作品から発せられるオーラは特定のジャンルを好んで聴くという行為を超越して感動の時を聴く者全てに与えてくれる。ここに収められた11曲はいずれもアルバム・タイトルから推察できるとおり歪んだ愛を非常に生々しく歌っている。冒頭の「Crime Scene Part One」から続く重厚感あるナンバーの連続の前ではみな平等になすすべもなくグレッグ・デュリのボーカルに耳を傾け、ラストの「Faded」を聴き終わった後にはこのバンドの虜になってしまうことになる。そういえばこのバンド、サブ・ポップ所属とはいえ、その音楽性が所謂オルタナティプ系のそれとは明らかに異なるのはグループの全ての曲を書き、歌うグレッグ・デュリのソウル・ミュージック好き故のこと。彼のフリークぶりは知る人ぞ知るところで、以前にはアル・グリーン、パーシー・スレッジのカバーを残しているほどだ。今回はカバーこそ収録されていないが、ホビー・ウォーマックのごとく熱く激しく訴えかけるデュリのボーカルが印象的な「Blame」ではパワフルなバックとあわせ、アフガン・ウィッグス・サウンドの真髄を聴かせてくれる。そんなソウルフルな一面を持つ彼のボーカルに熱いものを感じ、彼に親近感を覚えるのは同じくソウル・ミュージック好きの筆者だけではあるまい。(信沢)
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